原子力発電
原子力発電のこれから 

COP3の京都議定書採択以来、低炭素社会の実現政策を進めてきた日本ですが、現状ではまだまだ絵に描いた餅と言う感じが否めません。そんな中で空気中にCO2を排出しない原子力発電はクリーンエネルギーの旗手として登場し、COP3以降積極的に建設が推進されてきました。

現在国内では50基以上の原発があり、国内消費電力の約30%以上をまかなっています。しかし東日本大震災による福島第一原発事故以来、様子は一変しました。当時首相だった菅総理は「低炭素社会の実現」よりも更に踏み込んで「脱原発」を公表し、現在休止中の浜岡原発の廃炉を決定しましたが国内政治が混乱する中、在期1年ほどで退陣に追いやられたため今後の政策の動向が注目されるところです。

火力発電に比べ低コストでクリーンなエネルギーであると言われていた原子力発電ですが実際のところはどうなのでしょう?核分裂が起こす莫大なエネルギーは効率よく電力を発生させることが出来ます。しかし放射性廃棄物の処理施設や処理までの間一時的な保管施設が必要という面で決して低コストのエネルギーとは言いがたいと思います。

福島第一原発事故で放射能が人類に及ぼす深刻な被害からも分かるように厳重な保管(それでも自然の猛威の前では完全とは言いがたいのです)必要で、その維持には莫大なコストがかかります。また原発施設のある地域や放射性廃棄物の処理施設のある地域では住民の不安も震災以来更に大きなものになっています。

しかし、現在の日本で全ての原発を廃炉にするとどうなるでしょう?おそらく深刻な電力不足を招き、日本の産業は大打撃を受けることでしょう。原発保有国第5位のドイツでは段階的に原発の停止を表明しました。日本では反原発の気運が高まる中、新たな原発建設も推進されています。

現存する原発のより高い安全性を確保した上で、福島の事故を教訓として火力、原子力に匹敵する発電力を持ち、かつ安全性の高い次世代エネルギーの開発が望まれるところです。